間違いだらけのサクヤン情報

サクヤンについてWEBサイトを調べると、あまりにも誤った情報や間違った知識が掲載されていることに驚きます。コルレオーネではサクヤン技法を習得、また何度もサクヤンの聖地であるワット・バンプラーに通った経験、また僧侶から聞き取りしたことを事実を掲載し、サクヤンについて正しい知識を紹介しています。

Q.仏教徒しかサクヤンはいれてもらえない?

A.そんなことはありません。僧侶が施術することからサクヤンは仏教徒のものだと思われがちですが、仏教徒意外でもサクヤンは入れてもらえます。なぜなら、サクヤンは人々の願いを叶える護符であり、仏教のシンボルではないからです。バラモン教やヒンドゥー教もモチーフが使われていることからも理解できるでしょう。

Q.手彫りじゃないとサクヤンじゃない?

A.サクヤンにはマイサクヤン、ケェムサクヤン、クールンサクヤンといって、手彫りで彫ったりマシンを使ったりさまざまです。タトゥーマシンがない太古からのイメージで手彫りを想像する方が多いですが、サクヤンはカタ(呪文とブレッシング)があってはじめて成立するものなので、彫り方はあくまで手段に過ぎません。メタルロッドやタトゥーガン、アートメイクマシンなど手段はどうあれ、サクヤンに違いはないのです。最近ではサクヤンの聖地、ワット・バンプラーでもタトゥーマシンを使ったサクヤンが行われており、僧侶やアチャーンの好みによって使い分けています。

サクヤンの雰囲気を味わうなら手彫り、サクヤンの仕上がりの綺麗さを求めるのならタトゥーマシンをお勧めします。

Q.外国人でも大丈夫?

A.もちろん問題ありません。外国人に対してサクヤンを入れることを規制するなどという根も葉もない情報を掲載しているブログを見かけたことがありますが、タイの寺院、あるいはサクヤンマスターは人種・宗教に関係なく、あらゆる人を受け入れてくれます。

Q.女性のサクヤンマスターは存在しますか?

A.タイでサクヤンを彫りたいという女性の方も多いと思います。しかし異国で、しかも男性に彫られるのに不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。できれば同性に彫ってほしい。しかし、サクヤンの場合はできません。なぜならサクヤンを彫れるのは男性のみと決まっているからです。なぜ女性がサクヤンを彫れないのか。答えは明確です。“タイ仏教において尼僧の存在は認められていない”から。

サクヤンを修行するにおいて、仏教を学ぶことは必須です。ですから尼僧の存在が認められない女性はサクヤンを彫ることができないのです。ですから風貌はカラワートと同じ白装束ですが、サクヤンは彫れません。というか彫ることは許されないのです。女性のアチャーンも存在しますが、それはあくまで占い専門で、仏教とはなんら関わりがません。残念ながらサクヤンが彫れるのは男性のみですので、タイでサクヤンを彫る場合は注意してください。

もし女性でもサクヤンが彫れるという人物がいたら、それはただのタトゥーアーティストか、偽カラワートです。女性が彫ったものはサクヤンではない。これが正解です。

Q.女性はサクヤンをいれることができない?

A.そんなことはありません。サクヤンを有名にしたハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリーは左肩甲骨にハーテェウ、そして腰にタイガーのサクヤンを入れてますよね。女性でも大丈夫ということです。ただし、タイの僧侶は女性に触れてはいけないという戒律がありますが、あて布などを使って肌に直に触れないよう配慮してくれるので、女性でも大丈夫なのです。また、女性に対しても墨ではなく透明なオイルで見えないように彫るという記事を見たことがありますが、これも間違いです。オイルで彫るのは願い事を叶えるため、あるいは人に人に見られないようにするためです。

Q.サクヤンは不良の証?

A.バカバカしい話ですが、いくつかのブログやWEBサイトでサクヤンをよく知らない人が、サクヤンは不良の証と書いてあります。「昔不良だったが改心して僧侶になった」と。タイの僧侶の多くがサクヤンをいれていますが、それを見て言ったのでしょう。無知とは怖いものですが、タイではサクヤンの数が多い僧侶は尊敬されており、僧侶になったからこそサクヤンをいれているのです。また僧侶以外に若い女性がサクヤンをいれていますが、不良ではなく幸せを願うためにいれているのです。

Q.アンジェリーナ・ジョリーのサクヤンはどこで入れられる?

A.サクヤンといえばワット・バンプラといわれるほど有名なタトゥーテンプルがありますが、彼女のサクヤンはワット・バンプラでいれたものではありません。彼女はアーチャン・ヌーというサクヤンマスターにバンコク市内で入れてもらいました。一般の人でもサクヤンを入れてもらえますが高価格です。